『小説どろろ』


 きのう発表された「『どろろ』2度目のテレビアニメ化」のニュースに興奮中です。その興奮に任せて、いま手元にある『どろろ』関連本を2点紹介します。
 
 ●『小説どろろ』(辻真先・文/朝日ソノラマ/写真は2007年発行の復刻版。オリジナル本は1969年発行)。
 手塚先生の原作がどんな終わり方をするのかまだわからない時点で小説の結末を書かねばならなかった辻先生は、「えい、やっちまえ」とどうにかまとめ上げ、その小説本ができあがったあと手塚先生の原作を最後まで読んでぶっ飛んだそうです。原作と小説のラストで重大な齟齬が発生することになってしまったのです。「そっ、それはないですよ、手塚先生っ」と悲鳴を上げる羽目に…。

 
 
 ●『どろろ 復刻版』(セガ/2004年)
 プレイステーション2用ソフト『どろろ』の予約特典小冊子です。「週刊少年サンデー」1967年8月27日号から1968年7月21日号まで連載された『どろろ』は、その後テレビアニメ化にともなって『冒険王』1969年5月号から第2部がスタートしました。第2部の連載第1回(5月号)と第2回(6月号)では「週刊少年サンデー」版の内容を改編するかたちでどろろと百鬼丸の生い立ちが描かれるのですが、そのさい新たな設定が加えられました。魔神が百鬼丸から奪った48か所の身体部位をこねまわして造りだした人間がどろろである、という設定です。(講談社全集などのコミックスではこの設定は消されています。
 そんな「冒険王」版『どろろ』の連載第1回・2回を収録したのが、この小冊子『どろろ 復刻版』なのです。