2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『ふしぎ旅行記』

昭和25年、描き下ろし単行本(家村文翫堂)で発表された。 タイトルのとおり“旅行”マンガである。当ブログで以前取り上げた『タイガー博士の珍旅行』と発表時期が近い。『タイガー博士…』が架空の国々を巡る旅行モノであるのに対し、こちらは中国、インド、…

『鉄腕アトム』「赤いネコの巻」

「少年」1953年5月号〜11月号連載。 以前当ブログで取り上げた「気体人間の巻」「フランケンシュタインの巻」もそうだったが、ページ数がさほど多くないわりに物語の密度が高い。それはテーマや構成の密度が高い、ということでもあるし、一コマ一コマが小さ…

『指令!午前7時』『ジェット基地の幽霊』『ハリケーンZ』

前のエントリで『花とあらくれ ―手塚治虫劇画作品集』(小学館クリエイティブ)収録作品3編について書いたが、今日は残りの収録作を取り上げたい。 ■『刹那』『落盤』『花とあらくれ』 http://d.hatena.ne.jp/magasaino/20140424 ・『花とあらくれ ―手塚治虫…

『刹那』『落盤』『花とあらくれ』

今日は、2008年に発売された『花とあらくれ ―手塚治虫劇画作品集』(小学館クリエイティブ)を取り上げる。 本書は、手塚治虫生誕80周年と劇画誕生50周年にちなんで出版された。貸本短編誌に掲載された劇画調の手塚作品を集めた一冊だ。 劇画は、手塚先生が…

手塚先生の同級生・金津博直さんの記事

4月20日付「朝日新聞」に、手塚治虫先生の旧制北野中学校3〜4年時の級友・金津博直さん(85歳)を取材した記事が載りました。 http://www.asahi.com/articles/ASG4J5Q0BG4JPPTB00D.html?iref=comtop_list_are_no01 金津さんが北野中学時代に手塚先生からプレ…

『フィルムは生きている』

「中学一年コース」昭和33年4月号〜34年3月号、学年が繰り上がって「中学二年コース」昭和34年4月号〜8月号に連載された。 手塚先生が「もう狂うほど動画作りに意欲をもやしていたころの、ぼくの私小説(私マンガ?)ともいうべきものです」(手塚治虫漫画全…

『新世界ルルー』

『タイガー博士の珍旅行』の次に「漫画と読物」で連載された手塚マンガである(1951年1月号〜52年2月号)。連載終了後、鶴書房から『消えた秘密境』なるタイトルで単行本が刊行されたことがある(1952年6月10日発行)。 この作品、好きなんだよなあ。ほんと…

『タイガー博士の珍旅行』

「漫画と読物」1950年4月号から12月号まで連載された。 1950年は手塚先生が本格的に雑誌連載へと踏み込んだ年だ。1947年『新寶島』(育英出版)で単行本デビューし多くの読者を驚嘆させ虜にした手塚先生は、それから赤本と呼ばれる描き下ろし単行本をメイン…

『鉄腕アトム』「フランケンシュタインの巻」

「少年」1952年11月号〜53年4月号連載。 サブタイトルがストレートに伝えるように、小説、映画、マンガなどさまざまな媒体で何度も作品化されてきた“フランケンシュタイン”モノのひとつである。 そしてこの話は、『鉄腕アトム』において“人間とロボットのあ…

『鉄腕アトム』「気体人間の巻」

「少年」1952年4月号から10月号にかけて掲載されたエピソード。 初出時は「アトムの両親」(1952年4月号)と「気体人間」(1952年5月号〜10月号)に分かれていたが、講談社手塚治虫漫画全集などおおかたの単行本では一つのエピソードとしてまとめられている…

『アトム大使』

まことに数多い手塚キャラクターのなかでも最高ランクの知名度、浸透度、人気を誇るのがアトムだろう。 手塚治虫といえばアトム…という世間やメディアの風潮に手塚先生は抵抗感や葛藤をおぼえていたようで、そうした複雑な心情から、アトムに対して否定的な…

「手塚治虫愛用の机 25年ぶりに開く」

「手塚治虫」で最近旬の話題といえばこれです! http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140402/k10013451791000.html 手塚先生ご逝去後鍵がかかったままだった机とロッカーが25年ぶりに開けられ、中から手塚先生の直筆画稿をはじめ貴重な品々が出てきた、という…

ブログ再開

長らく放置状態だったこのブログ…。 このまま閉めてしまおうとも思ったのですが、せっかくスペースを設けたのだから緩やかにでも続けることにしました。 続けるにあたって、とりあえずブログのメインテーマを決めました。そのほうが続けやすいような気がする…