「別マまんがスクールの成立と鈴木光明」展
明治大学米沢嘉博記念図書館で開催中の「別マまんがスクールの成立と鈴木光明」展へ。
別冊マーガレットの新人育成システム「別マまんがスクール」は、美内すずえ、和田慎二、忠津陽子、くらもちふさこ、槇村さとる、魔夜峰央、三原順など錚々たる少女マンガ家を輩出しています。このシステム確立の立役者であり、指導者の役割の担ってきた鈴木光明にスポットをあてた展覧会です。
きめの細かい添削の実例や、入選・佳作投稿者にあてた手紙などから鈴木氏の熱心な指導ぶりがうかがえました。このシステムからデビューした漫画家の作品を概観することもできました。
ここから当ブログの主題「手塚治虫」の話に結びつけます(^^
鈴木光明氏が後進の指導に特別に熱心だったのは、こんな理由があります。鈴木氏は新人のころたいへんお世話になった手塚治虫先生に恩返しをしたかったのですが、手塚先生は、それなら漫画家を目指す若い人たちの面倒を見てあげてほしい、それが僕への恩返しになる、とおっしゃったのだとか。その手塚先生の言葉を受けて鈴木氏は後進の指導に尽力したのです。鈴木氏の指導で育成されデビューした漫画家の顔ぶれを見れば、鈴木氏は充分に手塚先生に恩返ししたといえるでしょう。