中野書店神保町本店が来年1月閉店


 12月2日、中野書店漫画部の目録「漫楽」100号が届きました。
 記念すべき100号の表紙を飾るのは、手塚先生の描かれた年賀状用原画羽子板切抜き版です。
 
 ヒョウタンツギがヒツジ化しています♪


 この「漫楽」100号を開いて驚きました。「神保町本店 閉店のご挨拶」という紙が挟み込まれていたのです。
 昭和53年以来神田古書センターで営業を続けてきた中野書店が、来年1月31日をもって閉店する運びとなった、というのです。
 私のような地方在住者にとっては、10代のころから「東京へ行ったらすごく足を運んでみたい場所」のひとつが中野書店でした。そのくらい憧れの店だったのです。
 それが閉店するというのですからショックが大きいです。


 中野書店は今後、杉並区西荻窪の「中野書店 古本倶楽部」に拠点を移し、目録やインターネットなど通販を中心に営業していくそうです。そして、現在中野書店神保町本店のある神田古書センター2階は、中野書店漫画部の西山さんが独立して新たな漫画古書店をオープンするとのこと。
 中野書店が神保町から撤退してしまうのはまことに残念ですが、中野書店で勤務されていた方が同じ場所で新しい漫画古書店を開いてくれるのは救いです。この地に中野書店の遺伝子が継続されるような気持ちになれます。



 そんな折、東京へ行く機会があったので空いた時間に中野書店へ足を運んでみました。すると、「神保町中野書店物語」という企画展示を開催中でした。手塚治虫のコーナーには初期SF3部作をはじめ貴重な手塚本が!
 
 
 


 レジにいらっしゃった西山さんに少しお話をうかがいました。神田古書センター2階のフロア全体が新たな漫画古書店になり、オープン日はまだはっきりわからないけれど春ごろ(3月?)になるとか。目録は年2回くらい発行するそうです。
 屋号が「中野書店」であるうちにこの場所を訪れるのは、私にとってはこれが最後になると思うので、感慨深いような寂しいような気持ちで店を出ました。