手塚治虫の美女画展へ行ってきた!


 手塚先生のご長女・手塚るみ子さんからDMをいただいていた「手塚治虫の美女画展」。
 

 ◆会期 2014年11月3日(月・祝)〜11月9日(日) 11時〜18時(最終日は17時まで)
 ◆会場 GALLERY KAI(ギャラリーカイ)
 ◆入場料 300円 (オリジナル美女しおり付き・なくなり次第配布終了)
 ◆展示物 『奇子』『人間昆虫記』『I.L』『アポロの歌』『サロメの唇』・・など手塚作品からの美女キャラクター画、ならびに描き下ろしイラストなど 計17点。生原稿(原画)は『マイフェアレディ』『冬女夏草』『人間昆虫記』の3点のみ。他は複製原稿となります。(一部は展示初公開の作品となります)
 ◆プロデュース 手塚るみ子(アシッドキューティプランニング)
 ◆制作協力 手塚プロダクション
 ◆協賛 株式会社 イーブックイニシアティブジャパン

 私は最終日に行ってきました!

・会場 の「GALLERY KAI」は吉祥寺にあります。着いてみると、長い行列ができていました。やはりすごい人気です。


 
 
 
 風情ある外観を眺めながら入場待ち。



 入場料300円を支払うと、2枚の特製しおりが手渡されました!
 
 しおりは入場者特典です。2枚配られたのは最終日のみ。奇子とブルーメン芳子がしおりになるなんて感嘆です。とくに、レギュラーキャラクターでもないブルーメン芳子のグッズなんてキセキ的だと思うのです。


 
 ギャラリーは蔵を改造した建物です。ここが蔵への入口。しおりにもなった奇子とブルーメン芳子を覗き見しているようなイケナイ気分に(^^


 上記の案内にもあるように、『奇子』『人間昆虫記』『I.L』『アポロの歌』『サロメの唇』といった手塚作品から展示品がセレクトされていました。セキュリティの関係から、生原稿は『マイフェアレディ』『冬女夏草』『人間昆虫記』の3点のみで、ほかは複製原稿でした。複製とはいえ昨今の印刷技術の向上で本物と見まがうようなビジュアル。手塚先生が描いた艶っぽい(でもいろいろとノーマルではない)美女たちの姿態を堪能できました。



 蔵(ギャラリー)は1階と2階にわかれ、2階スペースのいちばん奥に生原稿3点が展示されていました。前に立つと、ご本尊にたどり着いたような感覚におちいりました♪
 同展のキービジュアルに使われている『マイフェアレディ』は、生原稿だと、美女の身体に浮き上がるさまざまな動物たちの見え方が印刷版とずいぶん違っていて見惚れました。生原稿のほうは、まさに動物たちの輪郭が自然にじわ〜と浮かび上がってくる感じで、美女の身体と生物的に調和しているように見えるのです。見れば見るほど、美女の身体に自分までが取り込まれそうでした(笑)
『人間昆虫記』の生原稿は、蜂の群れの写真と手塚先生の絵がコラージュされた扉絵でした。紙の切り貼りの痕跡が確認できました。こういうところが見えるが直筆画を見る醍醐味ですね。
 もう1枚生原画の状態で展示されていたのが『冬女夏草』です。扇のかたちの和紙に女性が描かれています。女性のバストの先端から植物状のものが生えているのが鮮烈。
 複製原画のなかでは、私の大好きな『奇子』『人間昆虫記』からいくつか選ばれているのが嬉しかったです。『人間昆虫記』の十村十枝子がおしゃぶりを吸って幼児退行している姿なんてたまりません(笑)



 前述のとおり、会場は蔵を改造したギャラリーです。蔵で『奇子』の展示だなんて、なんと相性のよいマッチングでしょうか。想像するだけでゾクゾクしますし、じっさいに中に入ると、蔵に閉じ込められた奇子のあんなシーンやこんなシーンが脳内で暴れ出して変な興奮が生じました(^^
 この展覧会は、何を展示するか、ということとともに、どこで展示するか、ということの価値を私に知らしめてくれました。


 
 鑑賞後、蔵の入口のところで同展のプロデューサー手塚るみ子さんを撮影させていただきました。ゾクゾクする魅惑的な展覧会をありがとうございました!