手塚プロ資料室長・森晴路さんご逝去


 手塚プロダクション資料室長・森晴路さんが、14日(木)11時31分心筋梗塞で逝去されました。
 63歳という若さ…。
 あまりに突然のことでショックを受けています。
 森さんの“手塚治虫”への愛情の深さ、知識の膨大さ、見識の豊かさ、経験の蓄積、どれを思っても失ったものの大きさに愕然とします。


 
 
 追悼の意を込めて、森さんが選者をつとめられた『達人が選ぶ!!手塚治虫 恐怖・怪奇譚』を読んでいます。手塚先生の恐怖・怪奇作品の傑作を集めたアンソロジーですが、恐怖・怪奇というばかりでなく、“手塚治虫”が主要な作中人物として登場する作品ばかりをセレクトしているところに森さんのこだわりが感じられます。


 
 部屋の一部を整理していたら、「虫のしらせ」の手塚治虫作品リストが出てきました。昭和51年発行。森晴路さん編集とあります。森さんは、漫画家の作品を本格的にリスト化しようとした草分け的存在でもあったんですよね。リストの1ページ目には、昭和41年当時に手塚先生ご自身が選んだベスト作品の表が3パターン載っています。3つの表すべてで選ばれている作品は、『メトロポリス』『白骨船長』『ジャングル大帝』『火の鳥』です。当時の手塚先生がどんな自作品を気に入っておられたかがうかがて興味深いです。
(ちなみに、私はFCの会員だったわけではなく、古書店かどこかでこれを購入しました)


 森さんのご冥福をお祈りいたします。